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伝統的ベネフィットはもう古い?社員が本当に求める新時代の福利厚生 / What Employees Really Want in the New Era:「アメリカ人事界隈」#アメリカHR #HRLinqs #HRLinqsLearning

  • 執筆者の写真: 榊原 将/HR Linqs, Inc.
    榊原 将/HR Linqs, Inc.
  • 2月25日
  • 読了時間: 4分

従来の福利厚生(医療保険・年金・ジム会員など)だけでは、現代の柔軟かつ流動的な働き方に適応できません(What Employees Really Want in the New Era)。


社員の約17%が日常の些細な問題対応に時間を費やしている現状で、特に若い世代はパーソナライズされた“人生支援”を求めています。


社員それぞれのニーズを素早く補完できる新たなベネフィットモデルを導入する企業こそ、人材の定着とエンゲージメント向上を実現できるでしょう。


「主要な点」

  1. 従来型ベネフィットの限界:長期雇用を前提にした医療保険や退職金制度は、ジョブホッピングや副業が当たり前の時代には合わなくなっています。高コストにもかかわらず社員満足度は伸び悩む傾向にあります。

  2. 流動化する労働市場と個々のニーズ:フリーランスや副業を掛け持ちする人が増え、企業に長く留まらないような時代になっています。こうした働き方に合わせた支援が必要なのに、多くの企業が対応しきれていないのが現状です。

  3. “ミニストレス”が生産性を下げる仕組み:洗濯機の故障や子供の送迎手配など、小さな問題が勤務時間内に起こり、社員の集中力を奪います。

  4. 17%の労働時間を奪う日常対応:週当たり6.5時間を家族や生活の問題に取られている統計が示す通り、企業側は生産性ロスという隠れたコストを支払っています。

  5. ウェルビーイング・ウォレット(Well-being Wallet)の可能性:一律のジム手当や食事手当ではなく、個人のライフスタイルに合わせた費用補助を行う仕組みが提唱されています。社員が自由に使える“ポイント”や“予算”を付与する方法です。

  6. “人生支援”サービスの台頭:生活上の困りごとを一括でサポートするコンシェルジュ的サービスが注目されています。

  7. 報酬や福利厚生がモノから体験・利便性へ:「マッサージチェア」「スポーツクラブ優待」などのモノ的メリットよりも、「役に立つ手続き代行」「子育てサポート」など、実生活を支える機能的支援が評価される傾向にあります。

  8. 財務部門の視点:旧来型ベネフィットコストは年々上昇傾向だが、その効果が見えづらいです。

  9. 未来を見据えたHRの役割:社員満足度向上だけでなく、業務生産性やイノベーション推進を考慮し、ベネフィットの再設計を行う必要があります。


「企業の検討点」

  1. メリットパッケージの再評価:従来の枠にとらわれず、柔軟なポイント制やコンシェルジュ型サービスなどを検討し、社員の多様なニーズに対応する。

  2. 社員の“ミニストレス”を解消する運用設計:家事や家族対応など、業務時間を圧迫する問題をワンストップで処理することで、社員負担を軽減する。

  3. ベネフィットのROIを明確化:導入コストだけでなく、離職率改善や生産性向上など定量的指標を追跡し、財務部門にも成果を可視化する。

  4. 持続的イノベーションとアップデート方針:社会・技術の変化に合わせて、定期的にベネフィット内容を見直すプロセスを確立し、“古いだけの制度”に陥らないようにする。


「Q&A」

Q1: ベネフィットをカスタマイズする際、最初に取り組むべきステップは何ですか?

A1: 社員のニーズ調査と既存プランの使用状況分析が必須です。それに基づいて最も必要度の高いサポートを特定します。


Q2: 旧来型の医療保険や退職金制度は不要になるのでしょうか?

A2: 完全に不要になるわけではありませんが、補助的に活用しつつ、より柔軟・パーソナライズされたサービスを組み合わせることが望ましいです。


Q3: コンシェルジュ型サービス導入のメリットは?

A3: 日常の小さな問題を一括してサポートするため、社員が業務に集中でき、生産性と満足度が向上します。


Q4: なぜミニストレスがこれほど深刻な問題になるのですか?

A4: 一つ一つは小さな問題でも、時間や集中力を奪うトラブルが重なり、ストレスが蓄積されることで大きなパフォーマンス低下を招くからです。


Q5: なぜ多くの企業がまだ旧来のベネフィットモデルに依存しているのでしょうか?

A5: 長年の慣習や管理コストへの懸念、費用対効果を測定しづらい仕組みなどが障壁となり、新モデルへの切り替えが遅れがちです。


Q6: なぜ若い世代は伝統的ベネフィットに魅力を感じにくいのですか?

A6: 転職の多さやライフスタイルの多様化で、長期的メリットより即効性やパーソナルサポートを重視するためです。



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