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執筆者の写真榊原 将/HR Linqs, Inc.

従業員か独立業務請負人(コントラクター)、どちらを雇用するべきか

従業員の代わりに業務委委託契約を結びたいが、どのようにすれば良いのか。

多くの企業が考えているスキームの一つであり、従業員を雇用するよりも独立業務請負人(コントラクター)とした方が企業にとってのコストや責任が少ないと考えられる場合も多いのは良く分かる。


それでは果たして従業員と同様の条件で、雇用形態を独立業務請負人にすることは出来るのか。


各州で異なる法律が設定されていて、特にカリフォルニア州では厳しい法律があるが、従業員と独立業務請負人(コントラクター)は全く異なるステータスであることを理解しておくべきである。


従業員:

企業が就労時間、業務内容等を管理した上で雇用をする労働者


独立業務請負人(コントラクター):

企業が業務の結果のみを管理することが可能で、何をどのように行うかを管理することが出来ない。


企業が管理をしなければいけないポジションでは、基本的には従業員として雇用をすることが必要となる。


報酬の支払い方法も異なる。従業員を雇用した際には、雇用主は連邦税(FUTA等)、短期障害保険等その他の州税や地方税を給与から控除し、企業も連邦税(FUTA等)、福利厚生費や残業代、労働者災害補償保険等を支払う。


他方で独立業務請負人(コントラクター)には、サービスの対価として契約に応じた報酬のみを支払うため、費用の観点からは従業員を雇用する方が高くなる場合が多い(もちろん、報酬額によるが)。


従業員と独立業務請負人(コントラクター)の2つの雇用形態はInternational Revenue Service (内国歳入庁)によりそれぞれ定義されている。本来従業員であるべき労働者を独立業務請負人(コントラクター)として雇用をすることは、厳しいペナルティや給与税等を遡って課せられることにつながる。


雇用の際に企業・労働者の双方で同意がされていた場合でも、雇用上の区分ミスが法的に見過ごされるものではなく、企業側に少なからぬリスクがあることを留意すべきである。


短期的に企業のサポートをしてもらえる外部の専門家という位置づけであれば独立業務請負人(コントラクター)とすることは可能かもしれないが、(状況にもよるが)継続的にそして企業のビジネスに直結する業務を行ってもらう場合には、従業員として雇用をする方が得策かもしれない。

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